スタッフ日誌

認知症についての勉強会

みなさんこんにちは!暑い日が続いていますね。

5月の職員研修でアルツハイマー型認知症の病態と治療薬についての勉強会を行いましたので、その内容を少しみなさんにもご紹介いたします。

 

認知症には大きく2種類あり、①脳血管性の認知症と②神経細胞の脱落、変性によるものがあります。②には主にアルツハイマー、レビー、ピック病が含まれます。

 

認知症といえば一番に思いつくのは物忘れだと思いますが、”アルツハイマー型認知症”による物忘れと”加齢”による物忘れには違いがあることをご存じですか?

例えば、加齢に伴う物忘れでは体験したことの一部分のみを忘れますが、認知症では体験したこと全体を忘れてしまいます。(例:晩ごはんに何を食べたか忘れているのが加齢、晩御飯を食べたこと自体を忘れるのが認知症)

その他にも物忘れをしている自覚があるかないかの違いや、日常生活に支障をきたすかどうかの違いなど多くあります。

また物忘れだけではなく、”せん妄”と”認知症”の違いであったり、”老年期うつ病”と”認知症”の違いであったりなど、似てるようで違うものもあります。

そのあたりの違いも見極めながら、何が原因によるものなのかを病院では検査して診断します。

 

認知症のお薬には症状の進行を穏やかにするものはありますが、認知症そのものを治療する薬はありません。

近年アルツハイマー病そのものを治療する薬も出てはきましたが、それも初期の頃にしか効果はなく、ある程度進行していると効果はありません。また副作用などもあるため、導入時は慎重に行う必要があります。

認知症の治療は抗認知症薬による進行遅延、周辺症状への対症療法が主体となります。

 

認知症は本人が自覚しにくいものでもあり、周りの家族や友人が「あれ?」と感じて発覚することもあります。

当院では物忘れ外来もしておりますので、気になることがあればぜひ一度お越しください。

 

今回は当院の薬剤師が講師となり勉強会を行いました。私達職員も、皆様に最適な医療をご提供できるよう日々勉強しております。

今後もこのような勉強会を通して成長できるよう努めていきます!

 

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