先日、自宅のパソコンに黒柳徹子さんから「貴方が生前贈与の相続人になりました」とメールが来ました。ということは、黒柳徹子さんの遺産を相続するのは、どうやら私のようです。
というわけで(どういうわけだ?)国定病院薬剤師のSです。
2月28日に、院内で電子カルテ業者様による情報セキュリティの研修会を開催したのですが、今回はそのことについて書きたいと思います。
私に来たこの変なメールは明らかに詐欺であるとすぐに分かったのですが、身近にスマホやパソコン、ネット回線があふれている現代では個人レベルだけでなく、大企業・中小企業、業態を問わずクラッキングの脅威にさらされているようです。
当院では電子カルテを使用しており、その恩恵を十分に受けてはいるのですがその反面、個人情報の流出や外部からの不正なアクセスなど、紙カルテ時代にはなかった脅威も受けているということを、今回の研修会で知りました。
警察庁の調査では、特にランサムウェアによる法人の被害が5年前と比べて6倍にもなっているようです。
ランサムウェアとは悪意のあるソフトウェアの一種で、このソフトは個人情報を暗号化して盗み、ランサム(身代金)を要求するソフトのことを言います。
ランサムに限った話ではないのですが、パソコンを安全に使うためには
・強固なパスワード管理
・怪しいメール、添付ファイルは開封しない
・パソコンの使用後は必ずログアウトする
といったことが重要となってきます。
そしてこれらの対策以外にも「明日は我が身」という危機意識をもってコンピュータと接することが重要となります。
高価なウイルス対策ソフトはじめ、ハード面でのガードを固めることも重要ですが、前述したとおり
「こまめにログアウトする」「知っている人でもパスワードは教えない」「画面や操作を第3者に見せない」
といったことを意識しておけば、かなり被害を防ぐことができるかと思います。
当たり前の事かもしれませんが、こういった基本的なことを意識し徹底することが、クラッキング、ランサム、ウイルスなどの被害を未然に防ぐための一番の近道となるのです。
この原稿を書き終えた数日後、今度は私にイーロン・マスク氏から「一緒に事業をやらないか」とメールが来ました。
おそらくこのメールも「イーロン・マスク」からではなく「イーロソ・マスク」からだと思いますが、このように悪意のあるメールはあの手この手で身近に迫ってきます。
常に危機意識をもって情報と接しよう。今回の研修会を受講し、そのように思いました。